コガネグモ科 体長:8〜10mm 平群庵昆虫写真館
サツマノミダマシ


サツマノミダマシ
緑色のふっくらデザイン
サツマノミダマシとはサツマノミにそっくりという意味ですが、ではサツマノミとは何のことか気になりました。
広辞苑にも載っていないマイナー語。
インターネットで調べると、二つのサイトにその意味が載っていました。(2005年8月)
1:「サツマノミとはハゼの実のことらしいが国語辞書にありません」
2:「薩摩の実はハゼの実のこと」
2:のサイトにはハゼの実の写真もありましたので引用させてもらいます。
引用:    http://www.hanamusi.com/etc_satumanomidamasi.html
薩摩の実     語源についての考察

しかし、どうしてハゼの実が薩摩の実なのかは謎。
そこで再度広辞苑で薩摩のつく語に目を通すと、さつまろうそく(薩摩蝋燭)という語がありました。意味は、

 @ 鹿児島市から産出する上等の蝋燭
 A 魚油で造った下等の蝋燭


なんと、正反対の内容。でも、引っかかります。
インターネットに戻って薩摩蝋燭を検索すると複数のサイトに記述があり、
薩摩藩は櫨(ハゼ)の木の実から木蝋を取ることを藩の産業とし、1876年にはパリ万国博にその木蝋を藩の特産として出品した。 というような事が記載されていました。

 江戸時代、薩摩蝋燭はロウソクの高級ブランドだったようです。

櫨の実=薩摩蝋を採る実=薩摩の実となったのではないでしょうか。(図書館へ行けばこのようなことが書いてある書物があるかもしれませんが家で調べられるのはこの辺まで)

辞書にあるAの意味:魚油で造った最下等の蝋燭を最上級の「薩摩蝋燭」と呼ばせたのは、江戸っ子のギャグかもしれません。
一匹のクモの糸をたぐってインターネットで色んなことが分かりました。
クモこそはネットの元祖。
ちなみに、Web を辞書で引くと「蜘蛛の巣」とあります。


後日、ようやくハゼの実の写真を撮ることができました。木の上の方にあって以外と撮る機会がなかったものです。

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