コンボウヤセバチ 体長:14〜20mm(産卵管を除く) 平群庵昆虫写真館
オオコンボウヤセバチ ・ ヒメコンボウヤセバチ


独特の形なのでコンボウヤセバチで間違いなかろうと思いつつも、念のために調べると、いささか引っかかることがありました。
和名:オオコンボウヤセバチ(コンボウヤセバチ)
Gasteruption japonicum Cameron, 1888
Gasteruption jaculator (Linnaeus 1758)
Gasteruption thomsoni Schletterer, 1885
和名:ヒメコンボウヤセバチ
Gasteruption breviterebrae (Watanabe, 1934)
Gasteruption assectator (Linnaeus 1758)
Trichofoenus breviterebrae Watanabe, 1934
インターネット上には上記の学名が併記されていることがあります。シノニムが沢山あるのにはそれぞれ理由があるのでしょうが、出来ればその学会が標準名を一つ選んで欲しいものです。
一般に、一つのものが色んな名前で呼ばれることは日常的によくあることです。書き手から読み手に意味が通じればよいという場合は幾多の表現があってもいいのですが、科学や技術の世界では品名と物とを一対一で付き合わせる工夫があって欲しいものです。
沢山の情報が溢れている昨今、データの構築、検索の効率もまたエコです。様々な業種において、その扱う物については企業内でとっくにコード管理され、たとえ別品名があっても間違えたり見落としたりしません。
非営利の虫の名前は整理が追いつかないのでしょうね。


コンボウヤセバチは良く見るとユニークな形状ですが、ガガンボより存在感が少なく見過ごしてしまいそうです。

オオコンボウヤセバチ メス
オオコンボウヤセバチ メス


ヒメコンボウヤセバチのメスは産卵管が短いことで区別しましたが、オスはよく分かりません。

ヒメコンボウヤセバチ メス
ヒメコンボウヤセバチ メス


下の写真は産卵管がないのでオスですが、オオコンボウヤセバチ、ヒメコンボウヤセバチのどちらでしょう?
翅に比べて腹の長さが短いのでヒメコンボウヤセバチのオスのようです。
ヒメコンボウヤセバチ オス ヒメコンボウヤセバチ オス



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